巧妙化しているフィッシングメール(PayPay)

最近、PayPayや三井住友など、クレジットカードの請求を装ったフィッシング メールが大量に送信されてきます。

PayPayを例に、本物の請求メールと、フィッシングの請求メールを比べてみました。

本物とフィッシングメールの違いを確認

見た目や、日本語の使い方に違和感がなくなっています。

フィッシング サイトのようにHTMLメールをそのままコピーして作っているのかもしれません。

が、カードのブランドにVisa、Jcbと記載があったり(2枚持ちの場合はこのような表記になるのか?)、支払い口座の情報が銀行名のみでその他の詳細な情報の記載はありません。

また、一番重要な「請求明細を確認する」ボタンのリンク先ですが

本物のリンク

https://paypay.onelink.me/S91O?pid=paypaycard&af_dp=paypay%3A%2F%2Fminiapp&appId=a_k41fEFKZn2&redirectUrl=httpsxxxxxxx

偽物のリンク

http://pay.chaseqi.com/
https://www.duskin-prim.com/
https://www.princess-par.com/

偽物の方はさまざまなリンク先となっており、古いものに関してはサーバーが稼働していないようです。

左が本物、右がフィッシング

メールの内容を詳細に見る

以下はメールヘッダーの内容です。ヘッダーは偽装が容易なので当てにはなりませんが、送信元や、Return-Pathが異なっています。

本物は送信元IPが「54.240.110.27」で、送信元のメールアドレスは「010601979b0cfd82-4b14aa11-5eb1-423c-a738-63dee1cda5f5-000000@from.mail.paypay-card.co.jp」

偽物は送信元IPが「49.212.230.104」で、送信元のメールアドレスは「zhwboju@wasaido-gu.com」となっています。

どこから送信されているのか?

送信元IPアドレス:54.240.110.27

  • ホスト名a110-27.smtp-out.ap-northeast-1.amazonses.com
  • 運営者:Amazon Web Services (AWS)
  • :🇯🇵 日本(Tokyo リージョン)
  • 地域東京近辺
  • 備考:Amazon SES(Simple Email Service)から送信されたメール。正規のクラウドメールサービスを利用。

送信元IPアドレス:49.212.230.104

  • ホスト名os3-314-46600.vs.sakura.ne.jp
  • 運営者:さくらインターネット株式会社(Sakura Internet Inc.)
  • :🇯🇵 日本
  • 地域大阪府 or 東京都(さくらインターネットのデータセンター)
  • 備考:VPSなどのレンタルサーバーからの送信。個人や業者による不正利用の可能性あり。

いずれも日本からの送信ですが、PayPayがさくらサーバーから送信することはありえないように思えます。

リンク先は?

本物のリンク先はアプリストアにリダイレクトされます。

偽物に関しては2件はアクセスできませんでしたが、1件はQR決済のページに遷移しました。

フィッシング サイト、メールには気をつけて

巧妙化してきているフィッシング サイト、メールですが、テキスト(日本語)で怪しさを判断するのが難しくなってきているようです。

メールからのアクセスは避け、ブラウザ等のブックマークより確認するのが今の所最善なのかもしれません。

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