Pythonの開発環境の構築-Anaconda-
機械学習やAIなどで有名なプログラミング言語のPython(パイソン)を学習するにあたり開発環境を構築していきます。
この記事の著者 ->S.E; です。
メインとしている言語はPHPですが、この先、機械学習やAIなどで利用されているPythonを習得したいと考えています。
このページは「ゼロから始めるPythonプログラミング学習」としてPythonの基本的な部分から学習を始めたいと思います。
最終的にはWebでの利用やアプリの開発、機械学習、AI、簡単なゲームなどのプログラミングを目指したいと思います。
また、参考になる書籍なども紹介しています。
Pythonとは?
Pythonは、JavaScript、PHP、Ruby、Perlなどと同様にインタプリター言語で、CやJavaなどのようにコンパイルが不要(意識しなくても良い)で、プログラミング言語の中では学びやすいのが特徴です。
また、機械学習やAIでPythonが利用されている理由としてライブラリの豊富さがあります。PHPなどと同様に標準ライブラリもありますがサードパーティ製の拡張ライブラリが豊富です。
その中でもPyPI(Python Package Index)があります。このPyPIへの登録プロジェクト数は、20万以上あり、Pythonを導入すれば、20万以上のライブラリを無償で利用することができます。
Anacondaとは?
Anacondaとは「Pythonディストリビューション」といい、本家Pythonよりも、より実践的な開発環境を構築するため機能を追加したパッケージのことです。
Anacondaは、データ分析、数学、科学などのモジュールやパッケージマネージャー「conda」をインストールすることができます。
Anaconda以外の主な「Pythonディストリビューション」は
- ActivePython
- WinPython
- Enthought Canopy
などがあります。
開発環境の構築
今回は開発環境の構築に「Anaconda」をインストールします。
Anacondaをダウンロードする
Anacondaは「https://www.anaconda.com」よりダウンロードすることができます。
ページ上部の「Products」内の「Individual Edition」をクリックします。
「Individual Edition」ページ内の「Download」をクリックするか、ページ下部へスクロールします。
Windows、MacOS、Linuxと各プラットフォーム別にインストーラーが用意されていますので、インストールする環境にあったものをダウンロードします。
今回は、MacOS(macOS Catalina 10.15.7)にインストールするため「64bit GraphicalInstaller」をダウンロードしました。
Anacondaをインストールする
ダウンロードしたパッケージをダブルクリックしインストーラーを立ち上げます。
後はインストーラーの手順に従ってインストールを実行するだけです。
インストールが完了すると「Application」ディレクトリに「Anaconda-Navigator」が入っています。
「Anaconda-Navigator」を起動すると下記のようなアラートが表示されるので「Ok」もしくは「Ok, and don’t show again」をクリックします。
正常にインストールが完了していれば下記のメインウインドウが開きます。
Pythonのバージョンを確認
今回インストールした「Anaconda」はPython 3.8 が入ったパッケージになるのでPythonのバージョンを確認します。バージョンの確認はターミナルで「python -V」を実行することで確認できます。
1 2 3 4 | % python -V Python 2.7.16 % python3 -V Python 3.7.3 |
表示されたバージョンは「Python 2.7.16」でした、macOSの場合Python 3 を利用したい場合は「Python3」を実行する必要があるので「Python3 -V」でも確認しましたが「3.8」ではなく「3.7.3」が表示されました。
condaを有効にする必要がある
macOsの場合、Anacondaをインストールしたのちcondaを有効にする必要があります。
condaを有効にするには「/opt/anaconda3/bin/conda init zsh」をターミナルで実行します。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 | % /opt/anaconda3/bin/conda init zsh no change /opt/anaconda3/condabin/conda no change /opt/anaconda3/bin/conda no change /opt/anaconda3/bin/conda-env no change /opt/anaconda3/bin/activate no change /opt/anaconda3/bin/deactivate no change /opt/anaconda3/etc/profile.d/conda.sh no change /opt/anaconda3/etc/fish/conf.d/conda.fish no change /opt/anaconda3/shell/condabin/Conda.psm1 no change /opt/anaconda3/shell/condabin/conda-hook.ps1 no change /opt/anaconda3/lib/python3.8/site-packages/xontrib/conda.xsh no change /opt/anaconda3/etc/profile.d/conda.csh modified /Users/ユーザー名/.zshrc ==> For changes to take effect, close and re-open your current shell. <== |
上記を実行したのちターミナルでバージョンを確認します。
今度は「3.8.3」と表示されたのでインストールした環境のPythonが実行されていることがわかります。
1 2 | (base) % python -V Python 3.8.3 |
(base)と表示されるのは?
condaを有効にするとターミナルの表示に「(base)」と頭についています。
これはcondaが実行されていることを示します。
非表示にしたい場合はターミナルで下記を実行すれば元に戻ります。
1 | (base) % conda config --set auto_activate_base False |
再度condaを実行する場合は
1 | (base) % conda config --set auto_activate_base True |
Pythonを実行する
ではPythonのコードを入力し実行してみます。
ターミナルで「python」を実行すると「python」が起動します。その後は「>>>」の横にコードを記述しエンターキーを押下すれば結果が表示されます。
今回は簡単な数式を実行してみました。
1 2 3 4 5 6 7 | (base) % python Python 3.8.3 (default, Jul 2 2020, 11:26:31) [Clang 10.0.0 ] :: Anaconda, Inc. on darwin Type "help", "copyright", "credits" or "license" for more information. >>> 10 * 5 + 2 52 >>> |
結果が出たでしょうか?
「python」を終了する場合はcontral + D で終了します。
これで開発環境のインストールが完了しました。